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突然ですが、「 3 + 4.7 」 はいくつになるでしょう?
① 7.7
② 8
③ 8.0
① を選んだ方は正解です。
ところが、、、
② を選んだ方も正解です! ( ③ は不正解です )
理系の学生ですと、物理や化学などで「有効数字」を意識して計算するよう指導されたのではないでしょうか。
この有効数字の考え方に基づいて計算すると、② の 8 になるのです。
ということで今回のテーマは有効数字について紹介していきたいと思います。
そんなこと知っているよ、という方も復習がてら一度目を通してみてくださいね。
有効数字ってそもそも何?
またまた突然ですが、あなたが普段使っているペンの長さはどれくらいでしょう?
「 15 cm 」 、 「 17.2 cm 」 、 「 18.43 cm 」 など様々な答えが返ってくると思いますが、どのような道具を使ってどのように測定したでしょうか。
① 長い物差しを使って測定した
② 短い物差しを使い、左端~途中、途中~右端というように測定値を合計した
③ 巻き尺を使い、尺をペンに密着させて測定した
④ ノギスを使って測定した
④ のノギスですと、0.01 mm まで測定することができるでしょう。
① の長い物差しの場合は 0.1 mm ( 1 mm の 1/10 を目分量で ) まで測定できるかもしれませんが、ペンの両端が物差しから浮いた状態で目盛りを読むことになるため、1 mm まで測定できればいい方かもしれません。
② のように継ぎ足して測定する場合、思っているよりも測定誤差が大きくなるでしょう。
③ ですと、ペンに沿った曲線を測定することになるため、やはり測定誤差が大きくなるでしょう。
このように、測定する道具や方法によって測定誤差が大きく変化します。
ココがポイント
有効数字とは、
測定結果あるいは測定結果を用いて計算した数値がどれくらいの精度なのか、何桁目までが信頼できる数値なのかを示したものなのです。
誤差範囲について知ろう
テレビやニュース記事などでは 「 来場者数は約8000人 」 とか 「 応募者数は約350人 」 というように、だいたいの数字を表現する際に 「 約 」 という文字が使われますね。
その他にも、「 11:30 頃 」 とか 「 300 g 前後 」 、 「 20人弱 」 や 「 30人強 」 など様々な文字が使われることもあります。
しかしながら、物理や化学といった理系科目は数学の力を借りて現象を解析していく学問であるため、前述のようなだいたいの数字を表す文字は相応しくありません。
そこで有効数字という概念を用いて計算するのが一般的です。
さて、先ほどの 「 約8000人 」 という言葉について考えてみましょう。
一体どのくらいの幅(誤差)を持っているのでしょうか。
おそらくは、7500 ~ 8499 人 の範囲内を約8000人と表現していることと思います。
もし7335人であれば 「 約7000人 」 と表現するでしょうし、8709人であれば 「 約9000人 」 と表現するでしょう。
また、8499人を 「 約8000人 」 と表現するのは誤差が大きすぎるんじゃないの? と思うかもしれませんが、もう少し正確に表現したいのであれば最初から 「 約8500人 」 としておけばいいでしょう。
この場合は 8450 ~ 8549 人 の幅(誤差)を持った表現ということになります。
さらに詳しく
つまり信頼できる桁の1つ下の桁を四捨五入したときに、だいたいの数字になるような幅が誤差範囲になっているんです。
例えば、
・ 約300 であれば、250 ~ 349.999・・・
・ 約140 であれば、135 ~ 144.999・・・
・ 約64 であれば、63.5 ~ 64.4999・・・
・ 約11.3 であれば、11.25 ~ 11.34999・・・
・ 約4.86 であれば、4.875 ~ 4.864999・・・
といった具合です。
「約」 の表現で誤差範囲を正確に知ることはできない
先ほどは「約」の表現がどれくらいの誤差範囲なのかを考えてみました。
今回はその逆で、誤差範囲から「約」の表現を考えてみることにしましょう。
・ 38.5~39.4999・・・ であれば約39
・ 12.35~12.44999・・・ であれば約12.4
・ 750~849.999・・・ であれば約800
・ 795~804.999・・・ であれば約800
ここで気付くかもしれませんが、3番目と4番目は誤差範囲が異なるものの両方とも約800になります。
ということは、約800といった表現は誤差範囲が複数パターン存在することになってしまうため、正確な誤差範囲を識別することはできません。
これは時刻に用いられる「頃」でも同様です。
例えば「11:00頃に待ち合わせしよう」と約束を交わした場合、±2~3分の誤差範囲だと捉える人もいるでしょうし、±10分の誤差範囲だと捉える人もいるでしょう。
さらに詳しく
このような事態に陥らないよう、数字の何桁目までが信頼できるのかを明確に表現するのが有効数字なんです。
有効数字の記述方法
数字の何桁目までが信頼できるのか、つまり最上位の桁から数えて何桁分が信頼できるのかを明示するのが有効数字による表現です。
ココがポイント
そこで以下のように、
小数(信頼できる桁数分) × 10のべき乗
という形で表現します。
こうすることで、小数部分を見れば何桁分が信頼できるのかが分かるようになります。
例えば 12345 という5桁の数字のうち上位から3桁分( つまり12300 )が信頼できる場合、
1.23 × 104
と表現します。
これを見た人は、「 5桁の数字のうち信頼できる数字は上位3桁分である 」 ということがすぐに分かるようになります。
別の例ですと、0.012345 という数字のうち上位から5桁分( つまり0.0123 )が信頼できる場合、
1.23 × 10-2
と表現します。
これを見た人は、「 0が先頭に2つつく小数のうち信頼できる数字は3桁分である 」 ということがすぐ分かります。
ココに注意
なお、べき乗の部分が -1 、 0 、 1 のいずれかになってしまう場合は例外的に整数もしくは小数のみで表現します。
例えば、
( × ) 5.03 × 101
( 〇 ) 50.3
( × ) 1.3 × 10-1
( 〇 ) 0.13
といった具合です。
いかがだったでしょうか。
有効数字を用いて表現された数は、だいたいの桁数と信頼できる桁数が分かりやすいという利点があります。
特に実験レポートに記載する測定値などは、有効数字を適切に用いて記述できているかをチェックされますので、意識してレポートを書くようにしましょう。
次回は有効数字に関する四則演算を中心にお話しようと思います。